正確に数える気にはとてもなれないけど、ぼくの家にはあるCDはざっと1200枚以上。
これだけあるとさすがにお目当てのものを見つけ出すのは大変なので、おおまかにはジャンル分けして置いている。オルタナ系、60'Sビートバンド、SOUL/FUNK、日本のフォーク、名盤探検隊系、、なんて具合に。入りきらなかったジョージハリスンのBOXとザ・バンドのラストワルツが棚の上に鎮座しているのがなんとも自分らしいと思ったりする。
それとは別に、何年か前から集め出したアナログ盤もある。数はCDと比べたら少なく150枚ぐらいかな?大事にしたいものはCDで持っていても、アナログで買い直したりしている。
ぼくはそもそもがCD世代に生まれたので、アナログに深い思い入れはもちろんなかったのだけど、そのぶん異常なあこがれがあった。大きなジャケット、針を落とすという行為、そしてあたたかみのある音。
そんなイメージがふくらみすぎてついにプレーヤーを手に入れてしまったときの、なんともいえない気持ちは忘れられない。
ぼくのアナログ再生システムは貧弱なので、それほど良い音ではないかもしれない。でもレコードを聴いているとき、確かに得られるのは「音楽を聴いている」という実感。
CDで飛ばし聴きしたり、iTunesで圧縮音源を流しているときとは明らかにちがう。
手に取れる書籍、インスタントではなくきちんと豆を挽いたコーヒー、加工ではなく履いて味が出たデニム、、etc。
そうしたものに惹かれるのなら、一番大切な音楽というものに対しても、多少面倒ではあってもきちんと手をかけてあげたいと思う。ただの自己満足であっても、そうした感情を大事にしたい。
最近は音楽を聴くときに、「なにを」聴くかということはもちろん、「なにで」聴くか、ということもよく考える。
ダウンロードがあたりまえの時代に何を、とは自分でも思うけれど、ニアフィールドだけでは気づまりで疲れる音楽も、部屋いっぱいに音が広がると途端に気持ちを落ち着かせてくれるのはほんとうだ。
たとえばこんなレコードたちは、アナログで聴いてあげるのがふさわしいように思える。
眺めているだけで、音が聴こえてくるようなジャケット。
ずっと聴いていたい、芳醇なコクと旨みのある音が刻まれた盤。
こんなレコード、死ぬまでにつくれるかな。
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